かかと水虫の放置は危険!取り返しのつかない事態になることも
水虫を放置している妊婦さんや授乳中の方は多いようですね。特に自覚症状の無いかかと水虫は放置されがちなのですが、放置することによって症状が悪化してしまうこともあるので注意が必要です。
たかが水虫と思って甘く見てはいけません。取り返しのつかない事態になってしまうこともありますよ....?
かかと水虫を放置することで起こりうるリスク
ではかかと水虫や水虫を放置すると、どのようなことが起こりうるのでしょうか?順を追ってご説明します。
(出典:http://www.himawari-hifuka.com/explanation/skin/mizumushi)
水虫が他の部位に広がる
まず起こるのは、水虫が広がってしまうということです。白癬菌が広範囲に広がることで、治りにくくなります。
家族への感染のリスクが高まる
水虫の人が、水虫を治さずに放置していれば、家中に白癬菌をまき散らすことになりますので、家族が水虫に感染するリスクが高まってしまいます。
爪水虫になる
水虫の中でも最も完治が難しいと言われる、爪水虫になってしまうこともあります。爪水虫の場合、白癬菌が爪の下に潜んでいるので、塗り薬では有効成分が爪の中や下に十分に浸透しません。治すには飲み薬が有効なのですが、胎児への影響や副作用を考慮して、妊婦さんや授乳中の方は使えません。
二次感染が起こる
水虫を放置して悪化した場合、ひび割れたところや指の間のジュクジュクから二次細菌感染を引き起こすリスクが高まります。白癬菌に感染していると皮膚バリアが弱くなっているので、どうしても二次的な感染を起こしやすくなるのです。
二次細菌感染で起こりやすいのが、蜂窩織炎(ほうかしきえん)です。蜂窩織炎の症状としては、足の甲からスネにかけて赤く腫れあがり、痛みが出ます。酷くなると足の付け根のリンパ線が腫れ、熱が出て体がだるくなります。
蜂窩織炎の治療が優先
二次細菌感染で蜂窩織炎になった場合、水虫の治療よりも蜂窩織炎の治療を優先します。抗生物質の点滴か内服をしなければなりません。重症の場合は入院が必要になります。糖尿病などの疾患があると重症化しやすいので特に注意してください。
抗生物質は妊婦さんや授乳中の方にとっては、赤ちゃんに影響が出る可能性があり、使えないものが多数あります。ですから、妊婦さんや授乳中の方には特に、水虫を放置することによる二次細菌感染には注意が必要なのです。
白癬菌に対するアレルギーが起こることも
水虫を放置していると、白癬疹(はくせんしん)と呼ばれる、白癬菌に対するアレルギー反応が起こることがあります。
白癬疹になると、手にたくさんの水ぶくれができたり、全身に発疹ができたりします。
治療には、原因となっている白癬菌を殺菌することで治すことができますが、症状が強い場合、アレルギー反応を抑えるための副腎皮質ホルモンの飲み薬が処方されることもあります。
いずれにしても、妊婦さんや授乳中の方が使用するには、リスクもあるため注意が必要になります。
まとめ
いかがでしょうか。水虫を放置することによって二次細菌感染が起こった場合、妊婦さんや授乳中の方にとっては、赤ちゃんに悪影響を及ぼす治療をしなければならなくなるリスクが高まります。
たかが水虫ですが、されど水虫と思って、症状が重症化しないうちに、早期に治療を始めましょう。